雑愛された少女は狙われています【HQ】

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合宿4日目。


いまは雪絵さんとかおりさんと、朝食の準備のお手伝いをしているところだ。


 
 


「Aちゃん〜そういえば聞いたんだけど〜」



雪絵さんがいつものおっとりとした様子で私に言う。





『？なにをですか？』



 

 

「前に赤葦に告白されたことあるって、本当〜？」



 

 


・・・えっ。

 

 


 



「あー！赤葦が言ってた！"俺の幼なじみなんです"って熱く語ってたよ〜」





隣で作業をしていたかおりさんも会話に加わる。


まって、私のことそんな周りに話されてたなんて知らなかった。昔のことを知られるのって、単純に恥ずかしい。
 

 

『・・・はい。でも、ずっと返事していなくて・・・』

 


 



そんな私の返答に、2人は食いついた。



 
 

「え〜！赤葦って結構女の子からモテモテだよ〜？」



「私はAちゃんと赤葦、ちょーお似合いだと思うけどなー！」




『そ、そうですかね・・・？』

 



 

 
・・・お似合い、か。





京治が昔から女の子から人気があったことは私も知っている。




だけど、誰かを好きになったことすらなかった私は・・・申し訳ないけど、突然告げられた京治の気持ちが理解できなかった。


 

 

 
・・・でも、今は、


 
 


『・・・でも今は、京治もなんとも思ってないと思うので、大丈夫です。』





 


おかげで、気まずいって思う気持ちがなくなったし。




だけど、そう言うと2人は驚いているようだった。


 


 


 
「いやいや、それほんと〜？」




「好きな人のことってそんな簡単に諦められるものなのかな・・・？」





『え・・・？』


 


 

 

・・・もう今は、違うんじゃ・・・。

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