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「うん。小学生の頃からずっとバレーやってたよ。高校では、今のところ考えてないんだけどね。」
「え!?なんで!?」
どうせバレー部に入っても幼い頃から目標にしていたリベロにはなれないし、確か烏野の女子バレーチームも、そこまで身長のある選手はいなかったはずだから、きっとまたあまり得意ではないスパイクを打つポジションになることが想像できた。
それにもう、最後の試合のような思いはしたくないから。まぁ、そんなことを日向くんに言ったところで意味は無い。
「大好きなポジションになれないから、かな。」
意味は無い、のに。
あまりに真っ直ぐに見つめてくるものだから、私はポツリと、心の内を話してしまった。
え?と日向くんが不思議そうな顔をすると同時にチャイムが鳴り、担任の先生が入ってくる。
日向くんとは何を話すでもなく、お互い慌てて席に着いた。
よかった。深く突っ込まれても大して面白い話は出来ないし、あっけらかんと明るい日向くんの「バレー部に入りたい」という気持ちを、私なんかの気持ちで踏みにじってしまいたくなかったから。
「ふぅ……」
さて、新しい高校生活の幕開けだ。
小学生から今まで、ずっとバレー漬けの日々だった私に、初めてバレーがない学校生活が訪れる。
どうやって楽しもうか。大きな体が目立たないように少し前かがみになりながら、私は真新しい生活に意気込んだ。
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しおり(プロフ) - 夢主さん» ありがとうございます🥲あともう少しで完結なので楽しく書き進めたいと思います☺️ (2022年10月24日 8時) (レス) id: e0e048fd48 (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - しおりさん» 笑笑ほんとに面白いです!めっちゃ今読みあさってます! (2022年10月23日 22時) (レス) id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 夢主さん» はっ……どう、でしょう……? (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: 0e2f0640dd (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - ちゃんと小学バレーローテしてないって事理解してるあたりバレーしてますよね😎 (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しおり | 作者ホームページ:http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時:2021年8月24日 22時