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「影山くんも、3対3で日向くんが打たないと勝てないこと、わかってるんでしょ？」
だから、思い切って影山くんに話しかけた。
バシッと強く打たれたボールが、なんとなく返事のように思う。
そのボールをレシーブして、影山くんの頭上に返す。
「影山くんって、本当によく周りを見てるよね。
女バレの私のことも見てくれてたなんて、ビックリした。」
「……」
黙ったまま、ラリーは続く。それでも、ボールのやり取りのおかげで、いつもは上手く話せないことも、少しだけ話しやすくなるように、背中を押してくれている気がした。
「日向くんは、明日にも10分、クリアするよ。
戦術立てるの、楽しみだね。」
「お前も、」
なのに。ふいに影山くんが話だし、ボールをキャッチして続いていたラリーを途絶えさせた。
低くしていた体勢を正し、影山くんに向き直る。
「楽しそうにやってんな、バレー。」
「……」
どきりとした。影山くんの言うことは、なんでこうも真っ直ぐで、言い返せない正論なのだろう。
何かを言おうと口を開いても、何も言うことが思い浮かばずに視線を落とした。
楽しい。バレーは、楽しい。それは知ってる。
知ってる……けど……。
「お前、」
「よっし！練習再開！！」
ただただ沈黙になり、影山くんがもう一度何かを言おうとしたその時、着替えを持った日向くんが帰ってきた。
意気揚々と帰ってきた彼だったが、私たちのなんとも言えない雰囲気を感じ取り立ち止まる。
そして、
「オイ影山！お前Aさんいじめたろ！？」
「いじめてねぇよ！」
「あ、だ、大丈夫大丈夫！」
あらぬ勘違いをしたので、慌てていじめられてはいないことを伝えた。
本当に心配してくれる日向くんを宥め、練習を再開する。
影山くんは何を言おうとしたのだろう。今更そんなことを聞く勇気はないけれど。
2人のラリーを見ながら、私は1人、自分の気持ちを整理していた。
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しおり(プロフ) - 夢主さん» ありがとうございます🥲あともう少しで完結なので楽しく書き進めたいと思います☺️ (2022年10月24日 8時) (
レス) id: e0e048fd48 (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - しおりさん» 笑笑ほんとに面白いです！めっちゃ今読みあさってます！ (2022年10月23日 22時) (レス) id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 夢主さん» はっ……どう、でしょう……？ (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: 0e2f0640dd (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - ちゃんと小学バレーローテしてないって事理解してるあたりバレーしてますよね😎 (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおり | 作者ホームページ：http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時：2021年8月24日 22時
