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「あ、いいよ。私が拾う！」
ボール拾い要員なので。
弾いたボールを拾おうと足を踏み出した日向くんを制して小走りで転がったボールを拾いに行く。
「ごめん！Aさん！」
これくらいどうって事ない。と笑顔を見せたのは何十分前だったか。
数をこなすうちに、どうってことあるようになってしまった。
「ぐえっ」
「ボエーーーッ」
日向くんは、本当にレシーブが苦手なようなのだ。リベロ云々の問題というよりも、バレー経験者のそれではない、というか……。
対人練習を始めてからずっと、日向くんは奇声を上げながらボールを弾き、落としまくっている。
その度に体育館を走り回り、30分はそれを続けているものだから、もう私の体は完全に温まっていた。同時に……
「(もし、私なら……)」
あのボールは腕を後ろに引きながら勢いを殺して。あの動きは前に落としてくる。次は後ろ。また前。目がボールを追って、体がピクリと反応する。
私なら、私なら。そんなことを考えてしまっていた。その時、
「おい！」
「は、はい！！」
突然影山くんが私の方へと振り返り、呼びかけたものだからビクリとした。
私の動き、遅かっただろうか。まさか、上の空だった事がバレたか。
ドギマギしながら拾ったボールを持って走った。
「見本、やれ。」
ボールをカゴに入れた私に、影山くんは日向くんの方を指さしながら言った。
な、なんだ。大丈夫だったみたいだ。
でも、すぐにわかったと言うことが出来ず、口ごもる。
見本くらい、簡単な事だ。バレー部に入れと言われているわけではないのだから。
それでも戸惑ってしまうのは、あの試合でレシーブが下手になったと実感してしまったからだろうか。
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しおり(プロフ) - 夢主さん» ありがとうございます🥲あともう少しで完結なので楽しく書き進めたいと思います☺️ (2022年10月24日 8時) (
レス) id: e0e048fd48 (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - しおりさん» 笑笑ほんとに面白いです！めっちゃ今読みあさってます！ (2022年10月23日 22時) (レス) id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 夢主さん» はっ……どう、でしょう……？ (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: 0e2f0640dd (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - ちゃんと小学バレーローテしてないって事理解してるあたりバレーしてますよね😎 (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおり | 作者ホームページ：http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時：2021年8月24日 22時
