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「あとは、普通にバレーから離れるのは勿体ないと思ったんじゃね？
だって、誰から見ても姉ちゃんバレーめっちゃ好きってわかるし。」
「ふぅん……？」
まぁ、それは、好きだけど……。いまいち腑に落ちない。
その様子を察したのだろう。弟が、「だったら行かなきゃいいじゃん。」と簡単に言うものだから、私は勢いよく頭を振った。
「影山くんだよ？
行かなかったら後からなにされるかわかんないじゃん。」
言えば今度は弟が私をジトリと見る番で。
「ホント、姉ちゃんって身体はでかいけど気は小さいよな。」
それは自分が1番よくわかってます……。
「寒い……」
朝5時なのだから、それはもう寒い。
坂道で僅かに体は温まったものの、冷えた指先を握りしめながら、とぼとぼと歩き体育館へと向かった。
「……」
久しぶりに肩からかけたエナメルバッグ。
練習着も、最後の部活動以降ほとんど触っていなかった。
バレーシューズも、サポーターも、手入れは行き届いていない。
でも、確かに自分は、今日の朝、試しにそれらに身を包んだ時とても……とても、嬉しくて、わくわくして、気分が高まったんだ。
「あ！Aさん！おはよー！」
「おはよう、日向くん。」
体育館にたどり着くと、日向くんと影山くんはもういた。
私を待っていてくれたのだろうか。と思ったものの、ガシャガシャと体育館のドアを開けようとしているところを見ると、まさか、体育館の鍵が開いていないのだろうか。そしてまさか、鍵を持っていないのだろうか。
「予想はしてたけど、鍵…閉まってる……」
「じゃあ入れる窓探す。」
「見つかったらやべぇだろ！バカか！」
そのまさかだったようで。
あぁ、そういえば影山くんは、バレー以外に関しては頭があまり回らない人だったと思い出す。
これからどうするのだろうと、寒さで悴んだ両手に息を吹きかけた時だった。
「──やっぱキッツイな〜5時は。まだ暗ぇよ。」
「！？、田中さん！？」
先輩だろうか。坊主頭の男の人が欠伸をしながら現れた。
田中さん、という男の人は、私たちを見てニヤリと笑うと鍵を取り出す。
その鍵には小さく「第2体育館」と書かれていて、間違いなく、この体育館を開けるための鍵だった。
「7時前には切りあげろよ？」
「田中さああん！！」
「あざス！！」
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しおり(プロフ) - 夢主さん» ありがとうございます🥲あともう少しで完結なので楽しく書き進めたいと思います☺️ (2022年10月24日 8時) (
レス) id: e0e048fd48 (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - しおりさん» 笑笑ほんとに面白いです！めっちゃ今読みあさってます！ (2022年10月23日 22時) (レス) id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 夢主さん» はっ……どう、でしょう……？ (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: 0e2f0640dd (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - ちゃんと小学バレーローテしてないって事理解してるあたりバレーしてますよね😎 (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおり | 作者ホームページ：http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時：2021年8月24日 22時
