第4話:ボール拾い ページ12
第3話
「姉ちゃん朝早すぎない！？」
その日の夜。家のリビングでソファに座って歯磨きをしながら、ポチポチとアラームをセットする私の携帯を除きみて、弟は声を荒らげた。
勝手に見ないで。と携帯の画面を胸に隠す。
どうやらお風呂上がりのようだ。まだ湿って今にも水が滴りそうな髪を拭くわけでもなく、タオルを首にかけているものだから、ジトリと弟を睨みつけた。
「影山くんに朝練付き合えって言われて。
ていうか髪はやく乾かしなよ。」
「か、影山さんに！？」
注意したものの、私から出た名前の方が驚きだったようで、ますます髪を乾かす気配は無くなってしまった。
歯磨きを終えようと洗面台に移動する間も、弟は私の後ろについて回り、ばたばたと喚いている。
「朝練って男バレの！？なんで！？
っていうか影山さんと姉ちゃんってそんな仲良かったっけ！？」
「うるさいなぁ」
私だって何でって思ってるよ。
ブクブクと口をゆすいで、歯ブラシを洗い、片付ける。
ようやく口の中がスッキリと話しやすくなったところで、私は弟に向き直った。
「たまたま学校で影山くんとばったり会って、高校ではもうバレーしないって言ったら、『はぁ！？なんでだよ！？』ってすごく怒られて……
そんで、『明日朝5時。お前も来い。』って。」
「ちょっと似てるから真似しながら喋るのやめろよな。」
つい最近まで同じチームでバレーしていただけあって、影山くんの特徴は覚えているらしい。
私が今日の雰囲気そのままに喋れば、弟は口に手を当て、笑うのを堪えるようにぷるぷると震えた。
「そういえば影山さん、過去に1回だけ姉ちゃんのこと褒めてたことあった。」
「え、なんて？」
「『お前の姉ちゃん、相変わらずレシーブの時だけは輝いてんな。』って。」
それって貶してもいるのでは……。
要はレシーブしか取柄ねえなって話で。
相変わらずというのは、小学生のときから変わってないということだろう。
そんなの、今回のこれと何か関係があるとは思えない。
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しおり(プロフ) - 夢主さん» ありがとうございます🥲あともう少しで完結なので楽しく書き進めたいと思います☺️ (2022年10月24日 8時) (
レス) id: e0e048fd48 (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - しおりさん» 笑笑ほんとに面白いです！めっちゃ今読みあさってます！ (2022年10月23日 22時) (レス) id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 夢主さん» はっ……どう、でしょう……？ (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: 0e2f0640dd (このIDを非表示/違反報告)
夢主(プロフ) - ちゃんと小学バレーローテしてないって事理解してるあたりバレーしてますよね😎 (2022年10月23日 21時) (レス) @page1 id: e4dd308597 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおり | 作者ホームページ：http://nanos.jp/amakusa40/
作成日時：2021年8月24日 22時
