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5話 ページ5

その日は練習を見学させてもらっていた
強豪校ということで練習もハードだ

ニィのバレーはここに戻ってきてから始めてみた。今までは受験勉強で手がいっぱいだった
ツムニイのセットは丁寧でスパイカーへの配慮も忘れない
サムニィのスパイクはコースの打ち分けが私が知っているものより正確になっていた


私がいない間にも、二人はどんどん成長していた





「ツムニイのサーブの二刀流!凄いね!」


「せやろせやろ?」


家に着いて、今日の練習について語っていた

「二人のコンビネーションが特に凄かった。さすが、高校バレー界最強ツインズ」

これでもか、というほど褒めちぎる
久しぶりのバレーに興奮している



「A、ちょっとだけバレーするか?」

「おい、ツム。体に何かあったらどうすんねん」

今まで白米に食いついていたサムニィが食事を終えて私たちの会話に入る
そう。今の私にはバレーが出来るだけの筋力がない


「パスだけならええやろ。全く運動せえへんのもあやんやろし」
「、、、パスだけなら、、ええか」


ボールを持って、庭に出る
ツムニィのオーバーから始まるパス練
サムニィから、私にまわってくる


ボールに手を添えるように広げ、ほい、とツムニィに返球する


思ったよりも上手く出来た。勿論二年前みたいには出来ないが、体が覚えていたようだ


「ナイス!」


「おん!ありがとう!」


二年経っても変わらないもの。変わらなかったもの。

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作者名:デカプリン | 作成日時:2022年9月28日 0時

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