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「いやーおもろかった！」
「みんなボロボロ…あぁ、私もか…」
実践訓練は二時間ほどで終了した。
最初の人質乱入トラブルもあったが、Aが数戦参加した戦いも、指示を仰ぎながら護身程度の技は使えたことに本人も満足していた。
「いやすんませんねぇせんせ。痛かったやろ？」
頬の擦り傷を消毒するためいつも顔にかけている布をめくっているロボロは申し訳なさそうにAに謝罪をする。
「いえいえ！あれがあったので遠慮なしでいいんだなって再確認できたしね…！」
そう言いながら傷口にグリグリと強めにアルコールガーゼを塗り込むAにロボロは「悪かった悪かった」と目を細めながら痛みに耐えていた。
「まぁ実際人質取られる場面ってのはあり得るからなぁ」
ワッハッハと笑うグルッペンは「それも含めていい訓練だったゾ」と腕を組む。
総統というポジションでありながらもしっかり一位二位を争うほど汚れており、すり傷、打撲も多かった。
「もう前線に出ることの方が少ないのに…ここまで本気でやるとは思いませんでした」
「いつ何が起きるか分からんからなぁ。それに俺も戦いたいし！ほんまは戦場一番に乗り込みたいし！」
子供のように目をキラキラさせながらそう言うグルッペンに「ダメに決まってるでしょ！」とお母さんのように小言を言いながら勢いよく額に大きな絆創膏を貼り付けるトントン。
「いでぇ〜！」と言いながら押さえるグルッペンに皆笑顔を見せていた。
「…っ〜。Aもしっかり訓練やってた成果が見えて安心したゾ。トントンから一本取ったのは見事だった。これからも励むように」
「は、はい！」
Aにとって今回の訓練一番の成果は自分も護身程度の技が通用するということの再確認と、ナイフを構えたトントンとの一対一で床に伏せられたということ。
ナイフを持って真っ直ぐ突っ込んできたトントンの力の流れを利用し、少ない力で床に捩じ伏せたのを見た時のメンバーは思わず「おぉ！」と、倒された本人も含め感嘆の声を上げていた。
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味鈴(プロフ) - 紫苑ちゃぬさん» ご感想、ありがとうございます。気楽にだらだらのやっていますがよろしくお願い致します！ (2023年4月26日 23時) (
レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑ちゃぬ - やばい、、、タイプの小説だぁ、、、 (2023年4月26日 21時) (レス) @page9 id: b2c2939cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年4月20日 20時
