実戦形式訓練(rbrﾒｲﾝ?) ページ19
「ここだ」
「「は、はえ〜〜」」
幹部達は車で一時間半ほど揺られ、自基地よりさらに山奥にある場所へとやってきた。
ここからは歩きだと、グルッペンとトントンを先頭に皆が武器を担いで歩き出す。
「こんな山奥に何があるんや」
「ずっと座っててケツ痛いわ〜ヤニの補給もしたいし」
獣道を登っていくと、途中川のせせらぎや鳥の鳴き声も聞こえた。
緑々しい木々は青い空を覆い、木漏れ日が所々漏れる程度だが特段暗いというわけでもない。
大きく伸びをしたくなるような澄んだ空気の中、突然ひらけた丘に出ると一気に朝の光が溢れてくる。
色とりどりの草花が茂り、野生の馬も何頭かいるようだった。
しかし、一番気になるのはそんな自然豊かな場所に不釣り合いな大きな城跡だった。
何十年も使われていないであろうその石造りの城は、植物のツルが外壁に張り付き陰鬱な雰囲気を漂わせている。
「今日の訓練はここで行うで」
城から少し離れた平地に皆が集まる。
兎にも角にもまずは中の把握からだと意気揚々に城へと歩を進めるグルッペンは荷物をその場に置くよう指示をし全員を引き連れる。
「やっとこの辺の土地を購入できてなぁ。建物とかもそのまま残ってるところが多くて安く買えたんや」
トントンはついて来る皆の方を見ながら水の入ったペットボトルを一番近くにいたゾムに投げる。
「にしてもでかい城やな」
口をつけずに一口だけ飲むと、次はそれをロボロに投げる。
「はぇ〜首痛ァ〜でかぁ〜。なんのための城やったんやろなぁ」
ロボロは水を飲む事なく、そのまま隣にいたシャオロンに手渡す。
「幹部しか来てないけど今日はどんな訓練なんやろな」
ボトルの中身を確認すると『俺お茶あるからええわ』と今度は大先生に投げつける。
「いやーこれは嫌な予感するなぁ〜絶対疲れる訓練やでこれ」
そう言いながら大先生はボトルの蓋を開けごくごくと水を半分ぐらいまで飲む。
それを一番最後尾にいるコネシマへ渡すと煙草を１本咥えた。
「建物がそのまま残ってるところが多いってことはここ以外にもあんのか…そら楽しみやな！」
コネシマはボトルの水を全て飲み干すと手でギュッと潰し。ズボンのポケットに突っ込んだ。
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味鈴(プロフ) - 紫苑ちゃぬさん» ご感想、ありがとうございます。気楽にだらだらのやっていますがよろしくお願い致します！ (2023年4月26日 23時) (
レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑ちゃぬ - やばい、、、タイプの小説だぁ、、、 (2023年4月26日 21時) (レス) @page9 id: b2c2939cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年4月20日 20時
