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「い、いや…いろんな意見があるのは当然だから…」
「それでも、良くない言い方がある。さっきのはそれやった」
コネシマは本当に反省してるようで深々と下げた頭はなかなか上がる事がない。
Aが「顔上げて」と言うとようやくその端麗な顔が見えた。
憂いが覗くその顔に言葉に詰まってしまう。
「…今回ターゲットになっている敵に…部下を殺されたんや」
ポツリと話し始めたコネシマ。
普段の明るい姿からは想像できないほど辛く苦しそうな表情と声色。
「死体は酷い状態だった。指詰められて、目ぇ潰されて、脚の骨も折られて……ゴミみたいに捨てられてた」
眉を寄せ、その時の情景を思い出す。
部下の髪は拷問のストレスで真っ白になっており、ありとあらゆる身体の部位が潰されていた。
なぜ救えなかったのか、なぜあの時敵に逃げられてしまったのか。
自分の不甲斐なさに掌から血が出るほど強く強く、部下のドックタグを握りしめた。
拷問に耐え、自分達の情報を何ひとつ漏らさなかったと知った時は我慢した涙が溢れた。
許さない、絶対に。
必ず借りは返してやると強く誓ったのだ。
「借りは返す。今回の作戦で必ず。でも確かに…お前の意見も正しいんや。それだけ伝えたかった」
Aは目を伏せポロポロと涙を溢した。
遺体はよっぽどの事がない限り必ず医師であるAのもとに一度渡される。
知っていたのだ、その遺体を。
酷い損傷で家族にも見せられないほどのその身体を、最後の別れができるように血を拭いて、縫って、出来うる限り綺麗にしたのは紛れもない女だった。
「辛かったね…良く耐えたね」とその日は１日その部下のために時間を使っていた。
泣きながらそう説明すると、コネシマは眉を寄せ目を細め「なんでお前が泣くんや…」と自分も泣き出しそうになりながら笑った。
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味鈴(プロフ) - 紫苑ちゃぬさん» ご感想、ありがとうございます。気楽にだらだらのやっていますがよろしくお願い致します！ (2023年4月26日 23時) (
レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑ちゃぬ - やばい、、、タイプの小説だぁ、、、 (2023年4月26日 21時) (レス) @page9 id: b2c2939cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年4月20日 20時
