【愛されたい】審神者なんてやらなきゃよかった。【審神者】

後悔した１３ ページ14

あなたside


縁側で歩いている時、ふと思った。


「此処に俺は必要ないんじゃないのか」

って、そんなことを考えた。

いくら頭の中から
引き剥がそうとしても

出来なかった。

自分の中で
その考えに確信を持っていたから。


あ「３年間一緒にいてこんなに嫌われてるなら
もう無理なのかな」

空を見上げて
そう呟いてみた。

誰か、否定してくれないかな


なんてある筈ないことを期待した。

あ「....はぁ」

ため息一つ零せば、
余計気持ちが煽られて

また嫌になった。


あ「俺はどーすりゃいいんだよ。」

焦る気持ちを抑えながら
拳を握った。

掌がぎちっと音を鳴らす。

あ「なんで、俺こんなに嫌われてんだよ...」


刀剣男士への思いが
溢れかえってきそうになった。


分かってるけど、
それが違うと言ってほしい。

本当は嫌いなんかじゃないと否定してほしい。



あ「こんな時、母さんがいたら..」


俺は遂に矛先を母さんに向けてしまった。


あ「なんで、母さんは俺を置いてったんだよ..！」


残された者の気持ちも分かる。

だから俺は刀剣男士達の気持ちを
理解してるつもりだ。


でも、わかって欲しい。

俺の気持ちも。




母さんに選ばれずに、一人取り残されて



挙げ句の果てその母親に

死なれてしまったんだから。


あ「俺だって、嫌だよ」


俺を選んで欲しかった。

今まで俺を１人にしてた分、
傍にいて欲しかった。




なんで刀剣男士を選んだのか

俺には一生わからない。

分かりたくない。

だってそれは俺より刀剣男士の方が大切だったってことじゃん。


酷いよ。

俺を取り残して母さんと刀剣男士は
仲良く、楽しく、お互いを想うことが出来てたんだから。

俺は蚊帳の外で、一緒にいることさえ
許してもらえなかったのに。



あ「勝手なのは、お互い様じゃん..」

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