四十九 ページ5
こんのすけside
あ「もう、寝ます。
今日のことは
また明日にしましょう。」
A様が、痛々しく笑う。
目元は赤く腫れていて
声も、少し枯れていた。
こ「今日は寒くなります。
体を冷やさないようにして下さいね」
私に言えることはそれだけ。
A様の役に立つ事も出来ない
こんな、使えない式神なんて...
.
あ「____こんのすけ。」
こ「ひぇっ、」
フワッと体が宙に浮いた。
A様の細い指が
私の体を持ち上げる。
そして、A様は
何かを察したかのように笑って
私に語りかけた。
あ「こんのすけ、ありがとう。
貴方は私のいっっちばんの理解者でいてくれた。
それだけで充分です。私を、支えてくれた。
貴方は、私を好きでいてくれた。」
A様の綺麗な瞳と、目が合う。
あ「きっと貴方は自分を責めちゃうでしょう?
でもね、私は貴方が大好きです。
こんのすけが居てくれたから、今日まで頑張れたんです。傍にいてくれてありがとう。
どうか、自分を責めないでほしいんです。
だってほら
顔に皺が寄ってるもの。」
その綺麗な瞳が、ゆっくり細められた。
こ「A、さまっ」
そこまで、お見通しなんですね
あ「大丈夫。大丈夫です。
私はこんのすけがいてくれて本当に良かったと思います。私、こんのすけがいなかったら
この仕事、すぐに投げ出してしまってたと思うから。
だから...だから
貴方は、私の一番です。」
.
こ「A様...っ」
.
分かっています。
A様は、『一番』なんて
決められない。
周りを、分け隔てなく
愛しているから。
だから、
私に向けた一番という一言が
真実じゃないなんて、すぐ分かってしまう。
貴方は優柔不断だから。
そうやって周りの者を、
平等に愛してしまうから。
私だけが一番なんて、有り得ないんです。
それでも、
それが
ただの気休めでも...
こ「嬉じい、でずっ、」
私の心は、こんなにも
満たされてしまうのです。
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みりん←(プロフ) - 雪羅さん» ありがとうございます..!そうなんですかっ!?それは...申し訳ありませんっ(薬研もちょくちょく出していきますので、よろしくお願いします(*´v`) (2018年9月1日 15時) (レス) id: a780c8df64 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅 - すごく面白いです!私の推しは山姥切、鶴丸、薬研、三日月、大倶利伽羅、髭切なので、山姥切や鶴丸、大倶利伽羅や髭切も見習い側なんだ……と思うと悲しいですけどw薬研のこともすごく気になります。更新頑張ってください! (2018年8月30日 16時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
みりん←(プロフ) - 怜さん» お褒めの言葉、ありがとうございます...!これからも、よりよい展開にできるように、頑張りたいと思いますっ! (2018年7月25日 17時) (レス) id: a780c8df64 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - すごく素敵な作品です!思わず一緒に泣いてしまいそうなくらい切なくて、でも重くなりすぎない文章?で素敵です。この後分かるのかも知れませんが…薬研はどうなるのだろうとソワソワしてしまいます…更新楽しみにしてます! (2018年7月24日 19時) (レス) id: 8e71f1d448 (このIDを非表示/違反報告)
みりん←(プロフ) - ミリアさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません!お褒めの言葉、ありがとうございます(*´ー`*)おぉ...そうですね!貴重な小説案を下さりありがとうございます!それも視野に入れて、今後は新作を考えていこうと思います!精一杯頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2018年7月7日 18時) (レス) id: a780c8df64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みりん← | 作成日時:2018年2月5日 17時