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Aが俺の元に来て約3週間が経過。
俺はAと結構仲良くなった。
Aの敬語は癖で抜けないらしいが、それでも初めて出会った時よりかは大分くだけた口調を見せるようになってきていて、俺はそれが純粋に嬉しかった。
そして最初の頃は「なんやこのヘッポコ天使」と思っていたし、実際本人も「いやぁ〜ドジばっかやってお空の先輩からよく怒られてました…!」と言うくらいのヘッポコだが、以外と相手の感情に敏感で、気遣いや思いやりができるヤツだという事に気付いた。
人を疑う事を知らないその純粋さに当てられたのか俺は以前よりも大分安定していて、精神安定剤を飲む回数も毎日飲む事に変わりはないが、それでも用法量以上の量を飲む事はほとんど無くなった。
まるでAが俺の本当の安定剤のように感じる。
実際そんな事は無いし今でも薬は手放せないが、以前の一人で居たあの時よりはずっと楽しかったし幸せだと感じる事も多かった。
だから俺はずうっとこの生活がしたいと、本気で思ったのに。
その時っていうのは案外早く来るもんらしい。
本当に突然だった。
Aが空に帰らなければならないと言い出したのは。
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作者名：灰色 | 作成日時：2022年5月27日 9時
