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そうしてマジで始まった天使との生活。
何かめっちゃ生活の縛りを付けられるのかと思っていたら案外そうでもなく、俺は今までと然程変わらぬ生活を送れていた。
変わった事は食事がインスタントの物でなくなった事と、天使のお世話をするようになった事。
今も
「あ〜っ！シャオロンさん！見てください！本格っぽくないですか!?!?」
「馬ッッ鹿お前!本格だとか言ってる場合ちゃうぞ!!消火器か濡らしたタオル持ってこいや!!」
ただの野菜炒めを作ろうとするだけでフライパンからとんでもない勢いの火を出している。
他にも、
「お前それ何してんの!?早く手当てせぇや!」
「いやぁ…、私の服がもうボロボロだったんですけど、この間お空の先輩から新しいの貰ったんで古い服は雑巾にしようかと思ったんです…。」
「それで裁縫してそんなんなるか普通!!俺でも裁縫でそんな手ぇ血塗れになった事ないで!!?」
雑巾を作ろうとして裁縫をしていただけで手が血塗れになったり
「………お前さ、風呂の掃除ってした事ある…？」
「はい！勿論！お空の先輩から教えて貰って実践した事が何度か!!」
「じゃあなんで天井まで泡だらけにすんねん…、そんで流せや…。」
風呂の掃除をしたら文字通り風呂が泡まみれになったり…。
言い出したらキリがない。
元々俺は一人暮らしだった為、家事自体はそこそこできるし、天使にも「別にやらなくていい、気持ちだけで十分だ」と言っていたのだが、
「そんなそんな!一応住ませていただかせているので私も何かお手伝いしたいんです！」
と言って聞かない。
これじゃあ有難迷惑や…。
そう思いながら俺は額に手を当てて項垂れた。
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作者名：灰色 | 作成日時：2022年5月27日 9時
