始まり ページ7
眩しい朝日がカーテンの隙間から俺に起きろと指図する。
重く疲れが取れていない体をベッドから離し、シャワーを浴びる。そして下着を履いてふろ場を出た。
「やっほー!」
開けた扉を再び閉める。
1度深呼吸をしてからもう一度扉を開ける
「えー。酷いぞ☆」
俺はもう一度扉を閉めた。見間違いではなかった。昨日雑な待ち合わせを押し付けてきた五条だ。
「遅いから迎えに来ちゃった。」
閉めた扉が勝手に開くというより、開けられる
不法侵入で訴えてやろうかこの変質者。
どうせ訴えたところであのボンボンの坊ちゃんなら痛くも痒くもないだろうな。
「着替えるのでとりあえず出て貰えますか?」
「早くしてねー。」
早くしろと言われても待ち合わせの時間を書いていなかった五条にも非があるのでは?なんで俺が責められんだよ。
出ていく様子もなくニコニコとつったている五条を放置し、支度を初める。
「で。どこに行くんですか?」
「東京都立呪術高等専門学校。ちなみに、1年生は君で4人目!着いたら直ぐに学長と面談ねー。」
「え。お前が勧誘してきたのに面談とか理解できない。」
「まぁまぁいいじゃない。形だけ!」
テキトウだな。こんな奴が先生をやってるとか生徒も苦労するんだろうな。
支度を終えると、五条は時間が惜しいからと俺の肩に手を添える。
「じゃ、行くよ。」
瞬きをすればそこは学校の門前だった。普通の学校とは違い、少し京都を思わせるような木造建築で歴史が根付いているような外観だ。
五条は何も言わずに歩きだし、俺はそれについて行く。門を潜れば、石のタイルが道となって奥の建造物に続く。
「面談ってなにするんだ?」
「んー。学長の質問に答えるだけでいいよ。」
本当にそれだけで済むのだろうか。何か嫌な予感がする。
薄暗く蝋燭で灯された建造物の中に入れば、強面の男がぬいぐるみを作っていた。
「学長ー。」
「今日は珍しく遅刻はしなかったな。」
「たまにはと思ってね。この人が夜蛾学長。夜蛾正道。」
この人が学長。てかなんでぬいぐるみなんぞ作ってんだ?こういうものにギャップ萌えする人もいるのだろう。強面だからといって人の趣味をとやかく言うのは失礼だな。だが気味が悪いのは確かだ。
「そいつが……。」
ぬいぐるみから手を離し俺を見る。
「A。人間の苗字なんてねぇよ。俺は妖怪に育てられたからな。」
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紫陽花(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!読みにくかったり文章に変な点があればご指摘してください!応援のコメントとても心が温まりました。 (2020年12月20日 15時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続き楽しみにしてます。(*^w^*) (2020年12月20日 11時) (レス) id: 736aad74b7 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2020年12月19日 0時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2020年12月18日 22時