運勢最悪の日6 ページ41
「ハッ……ハッ……。」
「イヒヒヒ!!!もっともっと遊ぼう?」
呪霊が呪力を飛ばしてくるがどれも急所に当てようとせず、当たるかあらないかのギリギリのところを楽しんでいた。
「い゛ッ……。」
呪霊がテキトウに飛ばしてきた呪力が横腹を掠めるが足は止めない。
今俺が倒れたらはずっかちが死んでしまう。
はずっかちは体を震わせていた。
「はずっかち、大丈夫。俺がぜってぇ護る。安心しろ。」
横腹はジワリと出血が始まる。
こんな痛み、はずっかちが今感じている恐怖に比べれば耐えられる。
だが、体力に限界はあるもので、隠れる場所を探す。
角を曲がれば、人ひとり入れる程のゴミ箱を見つけた。
「背に腹はかえられねぇな。」
俺はゴミ箱の中に入れば中から蓋をする
「あれぇえ?」
数秒後に呪霊がゴミ箱の近くを通っているのかゴミ箱の外から呪霊の声が聞こえる。
「はぁ……はぁ……っ。」
荒れた息を整え、息を潜める。
「ドコニイッたぁあ?」
ドタバタと走り去る音が聞こえればソッと蓋を開ける。
見回すと呪霊はいなかった。体に着いたゴミを払い落とすと、ポタポタと冷たい雨が降り出す。
雨……。濡れ続けると体力を奪われるな。
俺は1枚上着を脱ぎ、はずっかちをその上着で雨に濡れないよう包む。
「匂いは勘弁な。」
俺は再び走り出す。
どれくらい逃げただろうか。
気づけば外は暗く、雨が視界を悪くする
あの怪物とはまだ遭遇していないが、匂いで追ってくるなら見つかるのも時間の問題だな。
「キキキ?」
「?!」
声がした方に向くと先程とは違う呪霊がいた。
どうやら、今日はついてないらしい。
俺は再び走り出す。
それとともに呪霊も俺を追いかけてくる。
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紫陽花(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!読みにくかったり文章に変な点があればご指摘してください!応援のコメントとても心が温まりました。 (2020年12月20日 15時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続き楽しみにしてます。(*^w^*) (2020年12月20日 11時) (レス) id: 736aad74b7 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2020年12月19日 0時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2020年12月18日 22時