それぞれの思惑7 ページ33
ー五条sideー
悠二が言った場所につくと、そこは古いボロボロの家だった。人が住んでいるのかどうか怪しいレベル。
ノックをしようとすると勝手に扉が開く
「おや……。ふむ、どうぞ。」
扉を開けたお婆さんが俺の顔を見るなり何かを察して俺を家に上げた。
「ところでおばぁちゃん。自分で言うのもあれなんだけど、こんな怪しい人物を家にあげちゃっていいの？」
「どうやって、ここを知ったかは知らないけれどね……狐の話を聞きに来たんじゃろ？」
和室に案内されると、お茶と和菓子を用意してくれた。
「なんでその事を知ってるか聞いても？」
「A様の匂いがしたからねぇ。」
そのおばぁちゃんは対面するように座りお茶を啜る
「私はね、栗花落の親戚といったものでね。先祖代々栗花落の悲劇を繰り返さぬよう見守るよう言われてきたんじゃ。1から話そうかね。」
約千年ほど前
狡賢い1匹の狐がいた。その狐には夢があった。妖怪の王になりたいと。妖怪の王になれば、好き放題できる。そう思っていた。しかし、王になるには自分は弱すぎるし、方法も知らなかった。そこで狐は考えた。1人の仲のいいやつを作り、そいつを騙して妖怪と仲良くさせて最後に裏切ればいいと。
なかなか妖怪が見えて騙せやすそうな人間が見つからず諦めていたとこに1人の男の子が狐を見つけてしまった。初めて動物を見るようなその目は狐にとって利用しやすい奴だと思わせてしまった。
早速狐はその男の子と仲良くなった。その男の子は狐に言われるがままに妖怪と仲良くなり妖怪とともに育った。ほとんどの妖怪と仲良くなった男の子は力をつけ、とある一族の頭首となった。愛する者もできた。それを見ていた狐は楽しくなかったが、目的のために我慢をした。
狐は男を騙したあと一族に殺されるのを恐れ、一族の1人に化けると変な噂を流したり人1人を殺した。
すると、あっという間にその一族は崩壊した。狐は楽しくて楽しくて止められなかった。そして男の子が愛した者を殺し、準備がととのった。最後は男の子を裏切れば狐は王になるはずだった。男の子は気づいていた狐の思惑に。男は狐を殺すことはせず、とある呪いをかけた。その呪いを背負って罪を償うことを狐への罪とした。
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紫陽花(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます！読みにくかったり文章に変な点があればご指摘してください！応援のコメントとても心が温まりました。 (2020年12月20日 15時) (
レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続き楽しみにしてます。(*＾ｗ＾*) (2020年12月20日 11時) (レス) id: 736aad74b7 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2020年12月19日 0時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫陽花 | 作成日時：2020年12月18日 22時
