妖怪の話 ページ1
俺の親は妖怪である。故に俺もそういうものが見える。
「起きな。」
そう優しく俺の頭を撫でるのは俺の親でもあり妖怪九尾。九尾と言っても人型の方が便利なのか獣の姿はみたことがない。
「そろそろ話しておかんといけんことがある。」
フワフワな九つの尻尾に埋もれながら頷く。ここは最高だ。天国。このフワフワを独占できるのだからな!
「んで、話って?」
「お前は俺の子とちゃう。」
「え。うん。知ってる。」
「え?」
「え?」
いやいやいや、気づいてないと思ってたのか?!どうみたって妖怪の男から人間は生まれんでしょ?!
「そうかい。なら、それはそれとしよ」
あ。拗ねた。
「もー。拗ねんなって!俺もう20だぜ?流石に人間じゃないことぐらいわかるって。なんならこの尻尾が証拠でしょうが。つか隠そうともしなかったくせに。」
父は咳払いをすれば神妙な顔つきで話を戻す。
「お前は栗花落(ツユイリ)っていう有名な家柄の最後の1人。栗花落家は妖怪と契を交わして力を持つ。栗花落家が今まで契を交わした中で1番の強さを誇るのがこの私。言いたいことわかるな?」
尻尾に埋めていた顔をあげ、母の顔を見る
「つまり俺と父さんが契を交わすことで俺が力を得る。契を交わすには父さんをその気にさせないといけないってこと?」
「物わかりがいいねぇ。でも私はお前を育てる前……。そうだな、お前の生みの親に約束しててな。」
「約束?」
横になっていた体制を整え、父さんと向き合って正座する
「お前を守っていくってな。だから私は無条件でお前と契を交わす。こんな優良物件あらへんで?」
くすくすと笑う父さん。
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紫陽花(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!読みにくかったり文章に変な点があればご指摘してください!応援のコメントとても心が温まりました。 (2020年12月20日 15時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続き楽しみにしてます。(*^w^*) (2020年12月20日 11時) (レス) id: 736aad74b7 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2020年12月19日 0時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2020年12月18日 22時