第97話 ページ4
悠二と階段で別れてから数十分。どこを探しても見当たらないツギハギの呪霊。
「くそ。どこにいるんだよ。」
ツギハギの呪霊が悠二と出会う前に……。
すると階段下から壁に何かがぶつかる大きなもの音がした。
そして
「逃げろ順平!コイツとどんな関係かは知らん!けど今は逃げてくれ!」
悠二の大きな声が聞こえた。
まさか。
俺は階段を駆け下りると、悠二はツギハギの呪霊の腕に拘束され、吉野順平と思われる少年がツギハギの呪霊と離していた。
「華型五点……短冊!」
ツギハギの呪霊に向かって術式を飛ばせば、ツギハギの呪霊は驚いた様子でこちらを認識すれば術式を避けるために吉野と悠二から距離を取った。と同時に悠二の拘束は解かれた。
「大丈夫か?!君!」
俺は吉野順平に駆け寄り、抱きしめる。
「え?あ、は……はい。」
「よし、なら悠二。この男の子を「懐かしい顔がおるやんけ。」ッ?!」
見間違えるはずもない。
その男は空き教室から出てくると俺に向かって微笑んだ。
あぁ、その顔に俺は何度も殺されかけたのだ。
「海斗?」
固まってしまった俺に悠二が声をかけてくれたことで我に返る。
「あ、やっぱり海斗なんだ。久しぶり。元気にしてた?」
「岸谷……。」
「名前覚えててくれたんだ嬉しいな。やっぱりあの時の痛みが忘れられなくて?それとも、もっと焼印付けられたかったとか?」
「黙れよ。」
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紫陽花(プロフ) - なうねうさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2021年2月28日 20時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
なうねう - オ-リ-ジ-ナ-ル-フ-ラ-グ-が立っています。ルール違反ですので外してください。 (2021年2月28日 15時) (レス) id: 7dc0e72ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2021年2月27日 15時