第117話 ページ27
「実は……俺、死者蘇生が出来るかもしれないんだ。」
「た、たかな?」
「はは!冗談じゃないぜ?」
「おかか!!」
「まぁ、普通は無理だって思うよな。でも、もしかしたら出来るかもしれないんだ。人知を超えた領域に。まぁ、無傷でってわけにはいかねぇけどさ。」
「すじこ、ツナマヨ!」
「大丈夫、もしもの時しか使わないって。それに……先輩なら呪言使ってでも止めてくれそうな気がしてさ。」
「……こんぶ?」
「いや、今のは忘れてくれ!」
「いくら、めんたいこ。こんぶ。」
狗巻先輩は突然俺の両手を握り、真剣な眼差しで俺を見てきた。
言葉の真意はわからない。けれど、きっと僕が止めてみせる。そう、言っている気がした。
「先輩……。期待してます。」
「しゃけ!」
俺と狗巻先輩だけの秘密。
というより、狗巻先輩はおにぎりの具しか喋れない。だから狗巻先輩以外に知られることは無い。普通であれば黙っておけばいいのだろうが、俺はそんな大きなことを誰かに一緒に共有をして欲しかった。心が弱い証拠だ。
こんな俺の我儘に付き合わせてすみません狗巻先輩。
こんな俺を嫌わないでくれたらうれしいな……。
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紫陽花(プロフ) - なうねうさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2021年2月28日 20時) (レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
なうねう - オ-リ-ジ-ナ-ル-フ-ラ-グ-が立っています。ルール違反ですので外してください。 (2021年2月28日 15時) (レス) id: 7dc0e72ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2021年2月27日 15時