第106話 ページ14
｢じゃぁ順平はさ、もし世界に自分1人だったとして寂しいって思うか？｣
「え？初めから1人なら寂しいって思わないんじゃないかな。」
｢そういうこと。｣
「え？」
｢感情ってのは相手がいて初めて生まれるんじゃねぇかな？だから魂の代謝というより……。俺と順平、もしくは順平と悠二。その間にあると俺は思ってる。んー。物理的にいえばここ？｣
俺は順平と向き合うと、順平と俺の間にある空間を指さす。
「相手のことをどう思い、考えることでここに感情が生まれる。もし感情が魂の代謝というのならば、俺達が死んだ後はそれはどこに行くんだ？天国か？地獄か？違うだろ。いつまでも相手との間のここに残る。」
｢……そっか、そっか。｣
「お前も色々あったんだな。まだ若いんだ、色んなものを見て色んなことを感じて大人になりゃぁいいさ。」
ぐずぐずと泣き始めた順平。
俺は順平が落ち着くまで隣に座り、頭を撫で続けた。
しばらくして順平は落ち着きを取り戻し、この後家入さんのところで健康診断があるとかで出ていってしまった。
｢海斗も罪な男だね。｣
「え？何が？」
ふわりと出てきた傑に後ろから抱きしめられる。
｢ふふ、無自覚ならなおタチが悪い。｣
「ん？俺はただ仲良くなりたいだけだけど？」
｢海斗……君は人との距離感がバグってるのかい？｣
「そういう傑も後ろから抱きしめてくるあたり同じじゃね？」
｢おや？意識してる？｣
「してねぇしてねぇ。｣
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紫陽花(プロフ) - なうねうさん» ご指摘ありがとうございます。対応させていただきます。 (2021年2月28日 20時) (
レス) id: 3b41d3a8b8 (このIDを非表示/違反報告)
なうねう - オ-リ-ジ-ナ-ル-フ-ラ-グ-が立っています。ルール違反ですので外してください。 (2021年2月28日 15時) (レス) id: 7dc0e72ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫陽花 | 作成日時：2021年2月27日 15時
