第14話『失われたモノ語り』 ページ14
「それでは春輝さん、あなたを今日から、エリックストロングとします！」
その場にいる全員が驚きを隠せていない状況になった。
「僕が、エリック？ストロング？」
春輝は何故か正座に体勢を変え、
「良い名前ですな」
という言葉と共に一礼した。
それを見たミラは少し睨むような目つきで呆れたように
「何やってんのあんた」
と小声でエリックに伝えた。
だが、春輝はエリックという名前が気に入るすぎてずっとニヤけている。もう誰も止められない。そこに居た全員が思っだろう。
少し時間がたち、みんなでお茶会を開いた。
そこでマッドネスがこう切り出した。
「やはり、宮下春輝はストロングだったか。」
するとみんな下を向き深く考え始めた。
その状況を理解出来ていないエリックは、ただみんなに質問することしか出来なかった。
そんなエリックにミラはこんな一言を放った。
「あなたがスレイヤーに向いてるってことよ。」
マッドネスは、その説明の仕方があったかと言わんばかりの表情をしている。
それを見た、エリックはマッドネスに聞いた。
「俺がスレイヤーに向いてるってそんなにやばいことなんスカ？」
マッドネスは真剣な顔をして答える。
「いや、そんな説明の仕方があったなと驚いていたのだ。」
すると他の3人は既に話を進めていた。
「良いですか、エリックさん、ストロングというのは…」
「おー！さすがエリック！理解早ーい！」
「俺強くなれるん？」
マッドネスの返答を誰も聞いていなかった。
そして、ついにダンケルハイトへ到着した。
「スレイヤーのみなさん！ただいまでーす！！」
一番最初に声を上げたのはミラだった。
スレイヤーから歓声が上がった。
それを見たマッドネスは、ミラに続くようにして、
「ただいまー！」
と叫んだ。
が、誰も返事をしてくれなかった。
それを見ているティーファルとエリックは、心の中でお気の毒にと思いながら苦笑で見つめていた。
ダンケルハイトに着いてからもうすぐ1週間が経つ。
エリックは毎日任務に出たり、スレイヤー仲間と遊んだり、昔より充実した日々を送っていたはずだった。
ー俺達の最終的な目的はなんだ！
シュテルベンパワーを集め、『ギルティゼロ』をこの世に出現せるためです。
ーなぜ我々は、君を求めた？
僕は『ストロング』と言う、最強のスレイヤーになれる可能性がある状況に置かれていからです！
ー我々が行っている『ギルティゼロ』を出現せるための計画はなんという！
『ゼロミッション』です！！
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作者名：はひりフユ | 作成日時：2016年9月24日 22時
