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「やっほー!Aちゃん!」

後ろから楽しそうに菊丸先輩が話しかけてくる。

「この前、奢ってくれるって言ったじゃん?今日ね、お金忘れちゃって飲み物買えなんだ…」

悲しそうな目でチラチラとこちらを見る。
明らかに狙ってるよね。
たしかに奢ると言ったのは私だけど…。
なんであの時あんなことを言ってしまったんだ、と後悔したが、時すでに遅し。

先輩と一緒に自動販売機の前に行く。
そこでジュースを買うと嬉しそうに「ありがとう!」と笑った。

ごくごくと飲む姿を見る。
喜んでくれてるから良しとしよう。
私もなんか飲もうかな、と思いお金を入れる。

すると先輩が目を細めて口を開く。

「おチビと付き合ったってマジなの〜?」

「え、」

ピッと機械音が響く。
びっくりした反動で押してしまったらしい。
しかも、ブラックコーヒー。

最悪だ、そう思いながら先輩を睨むと、「マジなんだ…」と驚いたようにいった。


それどころじゃないんですけど!
コーヒー飲めないんですけど!


急に先輩がニヤニヤとしだす。
なんだか気持ち悪くて鳥肌が立ってくる。

「おチビも汚いことするよな〜、そのために竜崎さんのことを陥れるなんてさ!」

どういう意味ですか?そう呟くと相変わず笑顔で「え、あー…気にしないで!」と返事をする。


「じゃ、ジュースありがとう!お幸せにね〜」

そう言うと風のように去っていく。
さっきの言葉に引っかかることがある。
気の所為だよね…?



無意識にコーヒーを口に含む。




「まずっ!!!!」

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作者名:みみみみみ | 作成日時:2019年4月14日 23時

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