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教室の前。
昨日のことがあり、放課後の部活と朝練を休んだせいで入りずらい。
扉を開けようと手をかけるが震えてしまい、開くことが出来ず、その場に立ち止まってしまう。
教室に入るのが怖い。
自分自身に大丈夫と言い聞かせるが、この気持ちはどうすることも出来なかった。
「どうしたんだ？」
後ろから声が掛かる。
恐る恐る後ろをむくと、そこには堀尾くんがいた。心配した顔で私の顔を除く。
そして、彼の手が伸びてくる。
昨日の記憶が蘇る。気持ちが悪い。
それを反射的に振り払ってしまった。
彼がびっくりした顔でこちらを見る。
「あ…ごっごめんね！」
謝ったあと、逃げるように教室に入った。
教室にいくと、みんなの視線が一斉にこっちを向く。
「ねぇ、A〜大丈夫？」
ずる休みだと思われたのかもしれない。
言葉に詰まってしまう。
周りのざわざわした声がうざったい程に頭に絡みつく。
「え、Aちゃんどうしたの？」
「ごめん…ちょっと体調が悪くて」
気持ちが悪い。
無意識に桜乃ちゃんを探す。すると彼女と目が合う。
けれど、直ぐにそらされてしまった。
心が砕ける音がした。
「な、んで…」
私は気づく。彼女に嫌われていることに。
なんで、私は気づかなかったのだろうか。
彼女はいつも優しかった。
私のことを庇ってくれたのだって、優しかったから。
私が可哀想だっただけ。
そこにあったのは同情。
友達だって言うのも嘘…
彼女もみんなと同じだって言うの？
考え出すと止まらなくて、周りの声も視線も嫌なものにしか感じ取ることが出来なかった。
堀尾くんや朋花ちゃんが私に駆け寄る。
だけど私は耐えきれなくなって教室から飛び出す。
後ろから声が聞こえるが今はそれどころじゃなくて、苦しくて仕方ない。
「痛いな」
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2019年4月8日 18時
