あなたの笑顔に。【テニプリ】 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:46,013 hit

〇ページ10

朝練で顔面ボールくらったせいでクラスのみんなからの視線が痛かった。

まあ、そんなことより桜乃ちゃんが私の頭をいい子いい子してくれたおかげで元気が100倍どころか200倍。「桜乃ちゃんの手は魔法の手だねぇ」なんていえば

嬉しそうに「そんなことないよ」と微笑むのだ。

天使かな？ほんわかな空気に包まれて幸せに浸っていると、肩にずっしりとした重さが。

「越前くん…やめてくれないかな？」

「やだ」

なんだか既視感を感じる会話をしてからのこいつのだる絡みがウザいったらもう。

桜乃ちゃんはそれを悲しそうな顔で見ていた。越前リョーマが好きなのだと気づく。
私に対しての嫉妬だろうか。
私も桜乃ちゃんが好きだからその気持ちが痛いほどわかる。
けれどそれが私に向けられたものだと思うと悲しくなった。

申し訳ないと思い。席を立って堀尾くんのところにそそくさと逃げた。

たくさんの嫌な声が聞こえた気がしたけど気の所為だと言い聞かせた。