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桜乃ちゃんを探しに歩いていると、男子テニスのところに着いた。
もしかしたらここで見学でもしてるのかと考えたが、外れたらしい。
コートを除くといつものように練習をしていた。
「どうしたんだい?Aちゃん」
背中に鳥肌が立つ。
後ろを振り向くと不二先輩が立っていた。
「あ、先輩!ちょっと友達を探しに…」
「もしかして、越前のことかい?それならコートの中にいるけど」
「いえ、越前くんじゃなくて!竜崎桜乃ちゃんのです!」
「そう、残念」
好き好んで越前リョーマのとこに行くはずないよ!と言ってやりたいけど、先輩相手に言えるわけがない。
「その竜崎さんなら2年の子達と……」
「先輩方と?」
「……竜崎さん、さっき戻っていくのが見えたよ」
少しだけ間があった。この間はなんだったんだ?
「入れ違いだったのかな?」
「そうじゃないかな?あ!ちょうど、男子テニス部で面白いことしてるから見て言ってよ」
「え、でも、桜乃ちゃん…」
「だめかい?」
犬のようにしょんぼりとした顔でこちらの顔を見る。その美しい瞳に見惚れていると気づいたら返事をしていた。
手を引かれてコートの中に入る。なんか変な気がするけど、気のせいだと信じて。
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作者名:みみみみみ | 作成日時:2019年4月3日 22時