あなたの笑顔に。【テニプリ】 (ページ5)

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教室の扉をくぐると、一斉に静かになりこちらを見る。

「え」

私を見る目はみんな笑っていた。
そしてコソコソと話す姿。
もしかして…悪口？

そんなことを考えると少しだけ怖くなり、扉から逃げ出してしまいたくなった。

「どうしたの？A」

声の主の方に目を傾けると、朋花ちゃんが立っていた。

「もうすぐホームルームはじまるから戻ったほうがいいんじゃない？」

「そうだね！」

彼女の声に安心した。
桜乃ちゃんの友達なだけある。

席に着くとちょうどチャイムがなった頃だった。廊下からは急ぐ足音と声が聞こえる。
それと同時に桜乃ちゃんと越前リョーマが戻ってきたのが見えた。

間に合ってよかった。そう思うと同時に越前リョーマが憎らしく思えてきた。

目を背けて、何も見ていないふりをすれば周りから冷たい声が聞こえた。
感じ悪かったかもしれない。
けど、この気持ちはどうすることも出来なかった。