あなたの笑顔に。【テニプリ】 (ページ14)

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今日は部活は休みだった。
せっかくのお休みということで帰りに桜乃ちゃんと遊ぶ約束をしようとしたが用事があるらしくダメだった。

深い溜息をつきながら下駄箱から靴を取り出そうと扉を開こうとした時、私を呼ぶ声が聞こえた。

「今から帰るの？」

「そうだよ！越前くんも今から帰り？」

「うん」

「…」

じっとこちらを見つめる。
なんでそんなこっち見てんだろう。
視線が痛い。

靴を取り出すと白い物が飛び出してきた。
それを拾うとクシャクシャになった手紙だった。

横から手が伸びてきてそれを奪うと彼は目を見開いていた。

「なんでここに…」

訳が分からないまま不思議な目で彼を見ると
ただのゴミだと言った。
そのままポケットにそれをしまうと私の手を引いて急いで玄関を出る。

「どうしたの！越前くん！」

声をかけるが反応はない。
手を離そうとするがそれは私の力では叶わなかった。仕方ない、このまま引きづらるしかないか。