あなたの笑顔に。【テニプリ】 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:46,101 hit

〇ページ2

教室で暇を持て余していると、朝練のあった運動部たちが次々と帰ってくる。
そんな中、桜乃ちゃんはまだかとソワソワしながら待っていると堀尾が私の席の前にやってきた。

「よう！そんな浮かない顔してどうしたんだ？」

「…堀尾くんのせいかな！」

「え！なんでだよ！」

朝から変なやつに絡まれてしまった。
勝手にライバル意識を持たれてしまっている。まぁ理由は私がそれなりにテニスができて、同じ学年だからだろう。深い意味は多分ない。

「冗談だよ！堀尾くん、今日もいいラケット捌きしてたね」

「だろぉ！なんてったって俺はテニス歴2年…」

ペラペラとテニスの知識を語り出す。
それを笑いながら「うんうん」と頷くと嬉しそうに話してくれるのだ。そんな彼は変だけど嫌いではなかった。

彼の話を聞いていると頭にずっしりとした重りが乗っかった感覚がした。
ビックリしていると上から聞き覚えのある声が聞こえた。

「楽しそうだね、何話してんの？」

「越前くん…頭から顎どかして！」

「やだ」

クソうぜぇ。頭ぶっ飛ばしてやろうか？
そんなことしてしまえば今まで築き上げてきたものが台無しになってしまう。困った顔をして堀尾くんに助けを求めるとニマニマと笑っている。
何その顔？

「堀尾くん？笑ってないで越前くんをどうにかしてよ！」

「うんうん、あとはごゆっくり」

堀尾くんはそう言うと加藤くんたちの方へ行ってしまった。
上にいるこいつをどうしようかと考えていると、彼は口を開いた。

「ねぇ、堀尾のことどう思ってんの？｣