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〇 ページ17
昼休みになっても彼女が戻ってくることはなかった。担任に聞くと早退したそうだった。
風邪でもひいたのかな。自分の席で考える。
いつもなら、この時間は桜乃ちゃんが後ろから話しかけてくれるのに。
すると突然声がかかる。
「A、大丈夫?」
「ね、顔色悪いよ」
「う、うん、大丈夫だよ!」
クラスメイトの何人かが私を囲んだ。
桜乃ちゃんが近くにいないことの不安で返す言葉が震えてしまった。
周りから声が沢山聞こえる。
その声の全てが私を責めているように聞こえて仕方がなかった。
息ができない。
みんなの視線に耐えきれなくなった私は立ち上がりその場から逃げようと考えた。
「ちょっと、トイレ行ってくるね」
精一杯笑っていえばみんなは私から離れていく。はやくしなきゃ。
走って個室に籠る。
視線から開放されたことによる安心感で座り込んでしまう。
彼女がいなければこんなにも私は…。
「桜乃ちゃんに会いたい」
息をするようにその言葉が出てきた。
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作者名:みみみみみ | 作成日時:2019年4月3日 22時