濵田の場合 (ページ26)

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26.年上彼氏の場合ページ26

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私の彼氏は年上だ。

「ねぇはまちゃん」

『ん？』

「今度の週末、泊まってもいい？」

『あかん』

念願のはまちゃんの彼女になって早2ヶ月。
彼はなかなか家に泊めてくれない。

「ねぇ、いつになったら泊めてくれるの～」

『Aが大人になったら』

「もうハタチだし！成人してるし！お酒も飲めるし！」

5つも離れたはまちゃんは、学生の私のことなんていつまでもおこちゃま扱い。

それが悔しくてふて腐れるのも、お決まりの流れ。

もともとバイト先の喫茶店に来るお客さんで、私が勝手に一目惚れ。必死に連絡先を聞いて、無理やり会う口実を作って、何度も告白をした。

だから好きなのは私だけで、はまちゃんは仕方がなく私と付き合っているんだ、なんて思いたくないのに。

『そろそろバイトの時間ちゃう？』

仕事が忙しいはまちゃんと久々に会えたのに、すぐにバイバイの時間はやってくる。

「えー、行きたくない」

『人足りひんって言われたんやろ？』

「そうだけど…」

はまちゃんは寂しくないのかな。

最初はそれでも良いと思って付き合っていた。
横にいられるだけで幸せだと思っていたのに。

私だけ幸せでいて良いのかな。はまちゃんの幸せってなんだろ。

『頑張れ』

優しくそう言われると、やっぱりはまちゃんが大好きで。もう少しこのままでいさせて欲しい、と結局今日も自己中なまま。

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