ha-ha

…*°35 ページ35

顔を離された。
一気に体温が冷めていくのに、顔は熱いまま。



でも、もう言ってしまったから。
もうあたしも覚悟決めなきゃ。



『何で、だってお前…まだあいつの…』


「行ってほしいなら行くけど」


『いやあかん！行ったらあかん！』



……どっちよ笑



『ってことは…？』



後悔すると思う。
こんなやつ好きになるなんて、そのためにともを捨てるなんて。
半年をあたしが壊すことになるなんて。



「うん」


『うんじゃ分からんし！はっきり言えや』



その顔に嬉しそうな色が宿った。
しょうがないからそれに応えてあげよう。



「好き、なんだと思う」



パアアッと漫画のように笑顔が広がった。
そして痛いぐらいぎゅーぎゅーと抱きしめられる。



でかいし苦しいし痛いし。



『…やったー！』



うるさいし



『じゃあこのままあの時の続き…』


「やっぱとものとこ行こうかな」


『ああ！無理！』



変 態だけど。



つい最近セクハラから始まったのに、そんなに長い間想ってくれてたなんて嬉しいじゃん。



『俺と付き合ってくれる人ー？』


「……」


『え！手挙げてくれへんの…』


「先にともとのことちゃんとしてからね」



嬉しいけど、自分のことばっかりじゃダメだから。

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