ha-ha

…*°32 ページ32

小瀧が……好き？



いや違う、小瀧に好きと言われたんだ。
このあたしが。



学年、学校一チャラい後輩好きなこいつから……



好きと。



「な、何言ってんの。そうやっていろんな女子落として…」


『ちゃう』



心臓が今までにないほど跳ねている。
射抜くような視線は真っ直ぐあたしの目を見ていて、思わず怖いと思ってしまった。



『一年から好きやったのに。お前が神山んとこいったからどうにか奪いたくて、俺のになってほしくて…』



あの、ガラスを割っていた一年の時から。
扉を壊していた一年の時から。



思えば割と目が合うことが多かったかもしれない。
ヤンキー系集団を遠目から見てた時、こいつもこっちを見てたことが何度もある。



「嘘…」


『半年前からお前らのこと知ってた。だから…無理矢理でも俺は嬉しかった』



こんなタイミングで言われたってあたしにはどうしようもない。
いいよ、ごめんねなんて。
まだ彼氏と呼ぶ存在がいる。



自然消滅、したのかもしれないけど…



『A？と……のんちゃん』



いつのまにか授業は終わってたみたいだ。

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