青春 (ページ5)

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岩崎大昇ページ5

『っっもう！！何で水泳なんかあるのよー！』

「いーじゃんかぁ！泳ぐぞぉーー！！」

『だ！か！ら！私泳げないの！！！！』

「んじゃあ、見学しちゃえば？？」

『……よし、見学しよ』

「するんかーーーーい」

ったく、何で泳がなきゃいけないのよ。

泳げない人だっているのに、泳げる前提で授業進めるとかあり得ないでしょ？！

サボr………ではない！！！
これは正当防衛だ！！！

適当な理由を並べて見学をしてるは良いけど…

『暑い……暑すぎる』

「めっちゃ暑いよね！！」

へ？？

「おい！！そんな見んなって！照れんじゃん」

『…何言ってんの？』

「うん、マジな顔やめようか」

そこに居たのは同じクラスの岩崎大昇。

『ウエンツかと思った』

「はっは！！やっぱ似てるっしょ？！」

そう言いながらプールサイドに腰掛ける彼。

『サボりじゃん』

「ちげーし。休憩してるんですー」

『一緒だから(笑)』

「何でプール入んねーの？こんなに気持ち良いのに！！」

『だって泳げないんだもん！！』

馬鹿にしないでよ！！！
そう言って睨んだら何故か目をまん丸にしてこっちを見ている大昇。

『何？！』

「……や、おま、何でも出来そうなのに泳げないとか……かわいすぎじゃねぇ？！」

『……は？！』

「マジますます好きになったわぁ！！」

……今、なんて言った？？

暑さのせいで私の耳がおかしくなっただけ？？

混乱しているとそれを遮るように彼の慌てる声。

「うわ、やっべ！！言っちゃた！いや言っちゃったとか言っちゃダメか！え、ちょっと待って？！い、今の気にしないでホントに！！マジで……」

『本当ばか』

「ば、馬鹿ってなんだよ？！」

違う。この馬鹿は君に言ったんじゃない。

『馬鹿に恋してる私が馬鹿って意味』

いつの間にか色んな人がこのやり取りを見ていた様で、冷やかしとか大昇おめでとーとか野次が飛んでいる。

まだびっくりした顔をしてる君を見て、思った。

今年の夏は、泳げるようになるかもって。

「っしゃ、じゃあ、今年の夏はプールで特訓するかんな？！？！」

『はいはーい(笑)』

……ほらね？？