オープニング（桃） (ページ3)

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「じゃあAが学校に慣れるまでは、望、お前がAの世話係な
ちゃんと教えてやるんやで」

小瀧「俺！？え、なんで俺なん？」

「お前学級委員やろ？ちゃんと仕事せえや」

委員決めのときにがっつり寝ていた俺は勝手に学級委員なんかにされていた。

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小瀧「…まぁ校内はこんな感じ」

ひととおり校内を案内した。

Aちゃんはうんうんと大きく頷きながら俺の説明を聞いてくれて。

A「へぇ…結構広いんだね」

小瀧「まぁ人数多いほうやしなぁ、この学校」

A「ふぅん…」

小瀧「あ、そうや。部活とかどうするん？
もう決めてるん？」

A「ううん、まだ。
望くんさ、よかったら部活動見学付き合ってくれないかな」

小瀧「おぉ、ええよええよ！俺でよければ全然！」

A「ちなみに望くんは何部なの？」

小瀧「俺は演劇部！
ここの演劇部わりと有名なんやで」

姉ちゃんが入っていたから、なんて安易な理由で入部した演劇部だったけど、入ってみたら意外と楽しくて。

気づいた時にはかなりハマってしまっていた俺は、青春の全てを部活動に捧げていた。

A「へぇーそうなんだ！
すごいね」

小瀧「ちなみに俺は舞台に立つほうやねん。
演者やな。
何回か主役もやったことあんねんで？」

A「ええ！主役！！すご！」

小瀧「あ、そうや、よかったら演劇部見学していかへん？
そろそろ活動始まる時間やし」

A「え、見たい見たい！見学しに行く！」

小瀧「よし、そんじゃいこか」

Aちゃんの腕を掴み走った。

あのキラキラした世界を彼女にはやく見せてあげたかった。

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