98話 部室で ページ50
放課後。
帰りのHRも終わり、ジャージに着替えて部室へ向かう。
途中で木野ちゃんが見えたので、歩きながら声をかけた。
「木野ちゃん、昨日はごめんね」
「あ、リコちゃん。大丈夫だよ、いつもリコちゃん仕事速いもの。それに、あんまり部活に参加してると、ね…」
ちなみにここでの仕事とは、兄さんの身体能力をデータ化している事である。
木野ちゃんには私が"天帝の目"を持っている事を知らないので、普通の人でも分かるような簡単な事だけだけれど。
部活は、まあ、うん。
前に部活にちゃんと参加していると、人が部活に押し寄せてきたことがある。
私目当ての人はいらないので、あんまり参加しないようにしているのだ。
私が病院とかに行ってもあまり咎められないのがこのおかげである。
ちなみに"データの魔女"の方の金色の目は、一般的に"魔女の目"と呼ばれているらしい。
悪評あるけどぶっちゃけこっちの方が恥ずかしいです勘弁してくれださい。
「兄さんは？」
「あ、えっとね…学園長に呼ばれたらしくて…」
歯切れの悪い返答を返す木野ちゃん。
もしかしたら廃部になるかもしれないとか何とかの事態、素直に教えることは出来ないだろう。
「じゃあ、先に部室行ってようか」
にこりと笑いかけ、木野ちゃんの様子には気付かなかったふりをして、部室へと一緒に向かった。
○○○
「…で、その試合…やるって言ったでやんすか？」
「やるさ、廃部になんかさせない！きっちり十一人揃えてやる！」
部室の扉の前で叫ぶ兄さんの剣幕に、思わず口元がひくついてる木野ちゃん。
そして目の前には漫画もかくやというほど汗を垂らしている部員達。
染岡君なんかは顎が外れそうになっている。
でも栗松君はDSはこの時くらいは手放してもいいんじゃないだろうか。
遠い昔に見たような気がする一話、こんな感じだった気がする。
まあそこに困り顔をしている私も入るんだが。
兄さんは雷門さんに煽られたのかもしれない。
帝国と戦うとなって興奮しているのもあるだろうけれど、中々ここまで頭が熱くなっているのも珍しい。
「諦めちゃダメなんだよ！！」
兄さんのいつもの熱血さだ。
心なしか炎が兄さんの周りに浮いているような気がする。
イナイレ世界だから、本物じゃないと言い切れないのが恐ろしい。
終始何を言えば良いのか分からず、困り顔で通すしかなかった。
…多分原作場面なんだろうけど、記憶が曖昧で感動すら出来ないんだよなあ。
後書き
申し訳ありません
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒牡丹(プロフ) - モモさん、コメントありがとうございます。こうやって直にコメント貰えると、やっぱり応援されてるって分かって作者はとても嬉しいです。これからも精進していきますよ！ (2019年2月20日 22時) (
レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 夜さんコメントありがとうございます。いやほんと、ここまでお待たせして申し訳ありません……これからはなるべく早く頑張ってみます……私のペースだと完結するのに何年かかるか……。 (2019年2月20日 22時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - うおお…！密かに応援していた者です。ゆっくりで良いので頑張ってください( ´∀｀) (2019年2月17日 8時) (レス) id: 9f311d580c (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 更新ありがとうございます！楽しみにしていたのでとても嬉しいです！これからも黒牡丹さんのペースで頑張って下さい！ (2019年2月17日 0時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
黒牡丹(プロフ) - 夜さん、コメントありがとうございます。三ヶ月越しのコメント返しとか本当殴られても文句言えませんわすみません。これからはそんなに間を空けないようにしますですはい、頑張ります。これからも宜しくお願いします。 (2019年2月16日 23時) (レス) id: cd13c32878 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒牡丹 | 作成日時：2018年3月5日 21時
