九六# ページ46
.
「何故、俺……私まで帝に会わなければならない」
「ははうえ！」
何も言わずにAは離れようとした為、Aの着物にしがみつき涙目で訴えてきた。あまり、必死にそうされると心が痛む。
「…すまない。待っていてくれ、幸に相手をしてもらうといい」
「泣くな、奇妙丸」
Aの後ろから信長が現れ、一層奇妙丸は顔を強ばらせた。仕方が無いことだ。あの強面には大の大人でさえも恐れを抱く。
「ち、ちうえっ」
だが、信長は怒るでもなく文句を言うでもなく、奇妙丸の頭をガシガシと撫で回した。
奇妙丸の目はきらきらとしているように見えた。涙に濡れていたからではない。喜びだったと思う。
＊＊＊
「いやんっすっごい色男じゃない信長様っ♡」
「……」
は？何このオネエ。何くっついちゃってんの？
は？これが足利義昭？死ねよ。
信長はギギギッと音が聞こえてきそうなほど、足利義昭を顔を手で押し退け、引き剥がそうとしていた。だが、全く足利義昭は不快に思っていない。
真性のドMだな。
「私のこと助けてくれるのよね、ありがとっ大好き、のぶ様♡」
何あだ名付けてんの。なにがのぶ様なの。は？幕府滅べ。
Aがじっと足利義昭に恨みを込め、睨んでいると義昭はAの視線に気付いた。
「やだ〜こっわ〜のぶ様こんな人と結婚させられるなんて〜。あ、私っどう？」
「……」
悔しいつーか、なんつーか。この足利義昭は俺より全然綺麗だと思う。コイツも男だけど。
「図に乗るな。足利義昭、これ以上貴様が俺の妻を侮辱するならば、その首はねてやる」
「ッ…！？」
「ひっ…つ、冷たいのぶ様も、っ素敵ね…」
黙っていた信長から突如放たれた凄まじい殺気にAは身体をぶるりと震わせた。 義昭は固まって動けなくなっていた。
「いい加減にして下さい、義昭様」
動けなくなった義昭の腕を引き、上座に座らせた男がいた。
「申し遅れました。わたくし、明智光秀と申します。義昭様のお戯れご了承下さい」
名を申したとき、Aは眉をピクリと上げた。自分の夢にまで出てきた男。警戒しなければならない男の顔を頭に刻み付けていた。
嗚呼、コイツが信長を奪うのか。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
明智光秀
男
27歳(信長様より6つ年上)
茶髪マッシュ目元は隠れてる
いい人…？
紳士系イケメン
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 950人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» いえ！こちらこそありがとうございます。10月始めまでには公開出来るように頑張ります！ (2019年9月28日 22時) (
レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 大手裏剣さん» あ”あ”あ”(( レスありがとうございます!! 続編、楽しみにしてます^^ 体に気をつけて頑張ってください!! (2019年9月26日 22時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月夜さん» おわわ！！めっちゃ嬉しいです！私も信長様好きです。惚れました。恐らく、近頃続編が公開出来ると思います！楽しみにして下さると嬉しいです！！ (2019年9月26日 22時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 一気読みしました!! オリジナルBL読むの初めてだったんですが……………。 どちゃくそ好みでした(( いや、信長様イケメンすぎか。惚れるわ。更新頑張ってください!! 応援しています^^ (2019年9月26日 18時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)
大手裏剣(プロフ) - 月希さん» 出来れば…私のボードでお願いします。リクエストはお受けしますよ。 (2019年8月8日 11時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：大手裏剣
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時：2018年9月14日 21時
