病み少年に会いました［BL］【オリジナル】

34.幼馴染の優しさ ページ36

俺じゃ止められなかったんだ……奏太、俺の前では素の状態だったから、わがままな部分がすごく出てな……

昔の件から止めようとしてたが、うまくいかなかったんだ……何度も意地悪を止めるように話して、その度に嫌だと言われて、何度止めようとしてもダメだったから、もう止めるのはやめるつもりだった。

でも、さっきも言った通り、今奏太は夕闇に対してすごい敵意があるから、夕闇に何をするかわからない……

……何かしてからじゃ遅いだろ。夕闇のメンタルがどんなものかはわからないけど、ひどく傷つくことを言われてしまうかも知れない。物理的に傷つけられるかも知れない。

そしたら、夕闇も辛い思いをするし、何より、奏太が何かをやってしまってから、お前がすべての事実を知った後に悲しむ姿を見るのが、奏太は1番辛いと思ったんだ。

だから、何かしてしまう前に、お前に全部話して、お前から奏太になんとか言って欲しいんだ。俺にはもう、止め切れないから。

……ずっと話してなくて、悪かった。言いにくかったんだ。奏太が隠してる部分を、俺が明かすなんてどうかと思ってしまって……

はは、本当に奏太に嫌われる覚悟でお前に言ったんだ。絶対うまくやってくれよ……？

「……あぁ、絶対うまくやるよ。俊、ありがと」

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