【短編集】上弦＋αには妹弟がいるようです

　おまけ ページ18

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半「皆､儂のことを忘れおって...」




　影から半天狗が寂しく呻いていた。




　そこに丁度､愛奈が通る。





半「おい､愛奈！儂をのけ者にするとは自分が恥ずかしく無いのか！」



　弱い者には徹底的に強く､というクソ性格の半天狗。怒鳴り付けると愛奈はピタリと足を止め､不思議そうにこちらを見つめた。




愛「えっと...どちら様でしょう...？」


半「は？お前の実の兄じゃろうが」




　反論すると､さらに考え込む愛奈。




愛「私の兄さんの中に､いつも怯えて悲鳴をあげ、嘘を平気でつくような下劣な方はいないはずですが...？」


半「ガハァッ」




　キョトン顔で中々凄いことを言う愛奈。

　 半天狗にこうかはばつぐんだ。




愛「人...いや鬼違いだと思います...。
良ければ妹さん､一緒にお探ししましょうか...？ ...ってあれ...」



　愛奈が気づいた時､半天狗の姿は忽然と消えていた。





半「儂を兄と思わぬ妹...恐ろしや...」




＿＿＿＿＿＿＿＿＿




　愛奈は半天狗を兄だと認識していません｡


それでもちゃんと丁寧に対応するし､地味に兄たちを褒めているので､喜怒哀楽組も特に何も言ってないんです(笑)



　以上、このはからでした〜！

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