【ヒロアカ】ヴィラン受け取り係2 (ページ40)

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「…じゃあ爆豪さん」

重々しく、出張用の荷物を背負ったまま私は口を開いた。

「絶対にまつげを殺さないでくださいね。それと食べないこと。それから爆破しないこと。餌とか詳しい事はメールに入れといたので、それを必ず確認してーーー」

「誰が読むかあんな長ったらしいの」

そっぽを向いて言い捨てた爆豪さんに、私はぴくりと固まって言葉を発した。

「爆豪さん……？」

「あーわかった！！読む！！読むっつーの！！」

「わかってくれて嬉しいです」

にっこり笑うと、「いいからさっさと行けよ」と爆豪さんは手をひらひらさせる。

その後ろでまだ寝てるまつげをちらりと見てから、私はドアノブに手をかけた。

「では行ってきます！」

「あーやっと静かに暮らせるわ」

「…寂しくてメールしてきたって返せませんからね」

「俺がいないからって夜泣きすんなよ」

「誰が！！…行ってきます！」

もう振り返ってくれない爆豪さんの後ろ姿を一瞬だけ見てから、がちゃりと家のドアを閉めた。

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