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そろり。部屋を覗くと、ベッドの上に筋肉質の男が1人。イヤホンつけてスマホを横向きにして見ています。ターゲットは、ぼーっとしているようですね。
「………」
息は臭くない。歯磨きしたし。洗い物もしたし。
わたしったら完璧ふふふ。
「爆豪さん、お覚悟！！」
「は？！」
彼のひろーいベッドに飛び込んだ。
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勢い任せに飛び込むと、やられた爆豪さんは私を見ないまま、表情変えずに口だけ動かす。
「重い」
「重くないです」
「骨折れるわ」
「ちゅーしたら治るかも」
「へえ。してみろよ」
不敵に笑う彼にぐっと口を噤む。
冗談で言ったのに、いざ言われると照れて顔が熱くなる。
「…ジョーダン、ですよ」
「あ？そんな言い訳通じると思うか？」
「…ぐ、」
「どーぞ。キスしろや」
「…どこがお好みで？」
「ん、」
私は正座。彼はあぐら。
差し出された腕を、ぎこちなく掴んで目線を上げる。
「…あんま見ないでください」
「任せろ」
「そんなギンギンな目で言われても…」
変な気分。
がっちりした腕に、顔を近づけて、やさしく数秒唇をくっつけた。
ぱっと離れると、ニヤッと笑った彼の口元が一瞬見えた。それから肩を掴まれ倒されて、ニヤニヤ笑って私を見下ろす彼に、不機嫌に私は口を開く。
「…なにすんですか」
「どこがいっかな」
「ちょっ、何を！」
ぱっと私の膝を掴んで開く彼に、顔を赤くして言った途端、がぷ、と太ももの内側を噛み付かれた。
「…なんか食いたくなった」
「はい？！」
しばらく痕は、消えないまま。
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作者名：すた | 作者ホームページ：
作成日時：2016年7月14日 23時
