【ヒロアカ】ヴィラン受け取り係 (ページ32)

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【32】本気ページ32

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目を開けると、そこには斜め下を向いて顔を赤くした爆豪さんがいて、

その姿にどきどきすると同時に、彼はわしわしっと、

私の頭をくしゃくしゃになで回した。

「ちょっ、髪の毛ぐちゃぐちゃになるじゃないですかっ、」

「元々ボッサボサだろ」

「なっ！んなことないです。これでも毎日ーーー」

「ーーー川瀬、」

ぼそりと、耳元に唇を近づけて。

私より、頭一つ背の高い爆豪さんが、

私だけに聞こえる声で。

「……………」

「…………………なんですか？いっ！…いひゃい、ばくごーさん……」

うにーっと私のほっぺたをつねると、
爆豪さんはぱっと離れてすたすた歩いて行ってしまった。

残された私はただただ立ち尽くして。

…川瀬、って呼んだあの声色とか、事故じゃない本気のちゅーとか、握った指を握り返してくれた時とか、、

その全部の行動が示す全部の意味に、ただただ困惑して、
胸がばくばく高なって、頬は熱を帯びるばっかりで。

「…………期待して、いいの？」

今さっきまでいたのに、もう会いたくなってる私がいて。

言葉じゃなくて、行動で示してくれてるんじゃないかなって。

超絶ポジティブ思考な私の脳は、どうしたって都合よく捉えてしまう。それが最悪で、最高。

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