三十六話、敦の記憶 ページ3
「お兄ちゃん!」
懐かしい声に敦は瞼を開けた。そんな自身の頰は涙で濡れていた
敦「…」
敦の脳裏に、何年も前に別れた妹の姿が映る
〜五年前〜
敦「Aは何処にいるんですか…?」
院長「…死んだよ」
そんな無慈悲な言葉に敦は簡単に頷かない
敦「嘘だ!昨日まで…昨日まで笑ってた!そんな…そんなの信じられる訳無い!」
〜〜〜
ある日突然突きつけられた唯一の家族であった妹の死だが、敦の頭にはある一つの希望があった
敦「もし…もし芥川の妹と名乗る子が…Aなら…確か、彼女の名前もAだった筈…鏡花ちゃんがそう言ってたし…」
思い返せば、彼女と芥川は似ていなかった。芥川は黒髪に黒目であったが、彼女は白髪に蒼眼だ。もう何年も会っていない妹の面影が、確かに彼女にはあった
敦「…それだったら、どうしてあの子はポートマフィアなんかに…」
鏡花「ご飯、出来た」
敦の思考を遮り、鏡花が声を掛けた
敦「あ、ありがとう」
敦が食卓へ着くと
鏡花「…姐様の事、考えてたの?」
敦「え?あ、そうか!」
敦は顔を上げて身を乗り出すと、鏡花に迫る
敦「鏡花ちゃんはAと一緒に生活してたんだよね!?」
鏡花はそんな事に動揺せず、頷いた
敦「お願い。Aの事、何でもいいから教えてくれないかな?」
鏡花は目を見開いたが、再び頷いた
鏡花「分かった。まず、貴方と姐様は…とても似てる見た目も…優しいところも…」
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りんりん(プロフ) - やっさんさん» ありがとうございます!頑張って復活します! (2023年2月6日 14時) (レス) id: 67e2abf0c7 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - お元気でしたか?再開を楽しみにしています(^^♪。 (2023年2月6日 12時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - ビヒビさん» ありがとうございます!第一号が私の作品で嬉しいです!モチベ下がりやら、リアルでの多忙やらで更新滞っていますが頑張ります!!コメントありがとうございました! (2022年1月13日 21時) (レス) id: 67e2abf0c7 (このIDを非表示/違反報告)
ビヒビ(プロフ) - 始めまして!最近文ストに沼った新規です!頑張って漫画とアニメを見ます!始めて文ストの夢小説に出会った作品なので、更新頑張ってくださいっ! (2022年1月13日 2時) (レス) @page10 id: a1ac9577c6 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - やっさんさん» お久しぶりです!文スト4期の制作が決定したと聞き気合いで更新しました笑リアルがごたついている作者ですが、また少しずつでも皆さんにお話を届けられたらと思います! (2021年11月8日 7時) (レス) id: 67e2abf0c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんりん | 作成日時:2021年1月9日 23時