変わらない記憶でも。 (ページ26)

今日:8 hit、昨日:6 hit、合計:61,413 hit

ハンバーグページ26

薮side

伊｢……あれ、なんか見たことある気がする。｣

涼ちゃんが作ったオムライスを頬張りながら、お皿洗いをしていた八乙女さんをまじまじと見つめている伊野尾。

八｢先日ここでお食事させていただいた八乙女です。

訳あってここで働かせて頂くことになりました。｣

そう言って軽く会釈する八乙女さんを見て、伊野尾は分かりやすく閃いた顔をした。

伊｢あっ、この間の方かぁ！

どうも、いつもここで自由にやらせてもらってる伊野尾と申します。｣

薮｢自由にさせてるつもりは無いけどな。｣

伊｢そんなこと言って～！

あっ、ここゆるゆるなんで気使わなくても多分大丈夫ですよ。｣

薮｢お前が言うな。｣

八｢ふふっ。｣

カウンターのところでそんなやり取りをしていると、遠慮がちにベルを鳴らし、お客さんが入ってきた。

薮｢いらっしゃいませ。お席にご案内しますね。｣

知｢あっ、あのっ……………。｣

薮｢はい？｣

知｢過去に戻れるって本当ですか………？｣