変わらない記憶でも。 (ページ17)

今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:61,387 hit

◇ ページ17

山田side

薮ちゃんに事情を説明され、急いで店の外へ出る。

すると、その話通り昨日来店されたお客さんがそこにはいた。

中｢あっ、昨日の……。｣

山｢昨日はご来店いただきありがとうございました。｣

中｢昨日は無理やり押しかけてすみませんでした。

自分でも不思議なくらい余裕がなくて……。｣

"これ、お詫びの品といってはなんですが……。"

そう言われて、お客さんから紙袋を差し出された。

山｢これって……？｣

中｢大したものではないですが、よければお2人で召し上がってください。｣

山｢ありがとうございます……。｣

何だろう……。なんて思いつつ、その紙袋を受け取るとお客さんは満足したように｢また来ますね。｣と言って、帰って行った。

_

店に入ると、薮ちゃんから"どうだった？"と聞かれる。

山｢なんか、紙袋貰っちゃった。

何が入ってるんだろ……。｣

そう言いながら紙袋の中を覗いてみると、中には少し大きめのカップケーキが2つ。

山｢あっ、カップケーキだ……！

やったぁ、後で食べよ～｣

ルンルンで冷蔵庫にカップケーキをしまうと、お客さんが来たことを知らせるお店のベルが鳴った。

から揚げ end.