第86話 好敵 ページ42
※オリジナルのキャラが登場します。
義勇兵のオニャンコポンの提案で、海岸に「港」を造ることになった。
「港」とは、船を安全に停泊させる場所のことで、船を使って外の世界と交易することができるらしい。
港造りにはマーレの捕虜も手伝ってくれる。正しくは強制的に手伝わせるのだが、港造りに必要ということでマーレの捕虜を一部解放した。
その中に、無線のことを教えてくれた男も入っていた。彼の名前はテクトン。マーレの兵士であり技術者でもある。
「お前、この島で一番の技術者らしいな。メガネの団長が言ってた」
『一番かどうかはわかりませんが、一応班長をやらせてもらってます』
「班長がどんなもんか知らねぇけど、俺はお前が一番だとは絶対認めねぇからな！」
テクトンは宣戦布告でもするかのように私に向かって叫んだ。
『そうですよね。私も自分が一番だとは思ってないです。もっと優秀な人がたくさんいますから』
「はぁ⁉︎一番って言われて嬉しくないのか⁉︎」
『別に。認めてくれるのは嬉しいけど、そのために技術者やってるわけではないので』
自分が技術者をしているのはただ単に物作りが楽しいから。人々の生活を豊かにしたいという思いもあるが、やっぱり一番の理由はこれだ。
その後、無線通信の仕組みをテクトンに聞いてみたが、どんなに頼んでも「絶対教えない」の一点張り。
この前は教えてくれると言ってくれたのにどうしてだろう。やはり穢れた血には教えたくないのかな。
仕方ないので、我々に友好的なオニャンコポンに聞くと快く教えてくれた。
さらに、敬語もいらないとフラットに話しかけてくれる。
『ありがとう、オニャンコポン。私はテクトンさんに嫌われてるみたいだから、これからも色々教えてね』
「彼は人一倍負けず嫌いだから、君のことをライバルだと思ってるんだよ。彼自身も若いのに優秀な技術者だからね」
どうしてライバルだと思うんだろう。同じ技術者ならお互い知っている知識を共有すればいいのに。
私はこの島の技術しか知らないから、マーレの最先端の技術が知りたい。そして逆に、この島にしかない技術は教えてあげたい。
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《現在公開可能な情報》
No.35
テクトン
20代前半
マーレの技術系の兵士
プライド高めの負けず嫌い
技術者の中では若い方
(テクトン=ギリシャ語で“技術を持っている人”)
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わたがし(プロフ) - レナさん» ご指摘ありがとうございます！原作第106話「義勇兵」にて、マーレの兵士が『穢れた血』と表現していましたので、それをそのまま使用しました。紛らわしくて申し訳ありません。『島の悪魔』の方がわかりやすかったですね（汗） (12月7日 12時) (
レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - すごく面白いです！訂正をしていいのか分かりませんが、85話の話で出てくる穢れた血ではなく、島の悪魔なのではないでしょうか？ (12月7日 9時) (レス) @page41 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - 琴さん» 最高だなんて嬉しいお言葉、ありがとうございます！不定期な更新ですが、今後ともよろしくお願いします！ (11月27日 14時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - もう最高に面白いです！更新頑張ってください！ (11月26日 10時) (レス) @page33 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、今後も楽しんでいってください！ (11月20日 17時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたがし | 作成日時：2023年11月2日 12時
