第53話 爆発 ページ4
超大型巨人は出現するだけで周りを吹き飛ばせるほどの威力があると聞いている。
全員が鎧から離れて退避した。
幸い、ベルトルトがライナーの状態に気付いたようで、すぐに巨人化することはなかった。
「リヴァイ班はアルミン指揮の元、エレンを守れ!他の者は目標2体を仕留める!」
「待ってください!これが最後の交渉のチャンスなんです!」
アルミンがベルトルトの方へ交渉をしに向かった。
「私たちはベルトルトの様子を伺うから、その間にAは技術班のみんなと雷槍で鎧を仕留めてくれ」
『了解です、ハンジさん』
技術班の仲間を連れて倒れている鎧の方へと急ぐ。
そこで、鎧の異変に気が付いた。
先ほどはうつ伏せで倒れていたはずが、なぜか仰向けになっている。
「なぜだ⁉︎仰向けになってる⁉︎」
『たぶんベルトルトがライナーに仰向けになるよう言ったんだと思います。ライナーが剥き出しのままだと巨人化した時に巻き込んでしまうから』
「Aちゃんどうする?これではうなじを狙えないぞ」
鎧の体を見ながら頭を捻らせる。班長として、何か良い作戦を考えなければ。
「Aちゃん!何か策を!」
『…うなじを直接狙えないなら、首の周りに雷槍を撃ち込んでください』
「でもそれじゃ止めを刺せないよ?」
『止めは刺さなくていい。まずはライナーを引きずり出すことを優先してください。殺すのはそのあとでもできます』
「なるほど、了解した!」
『私は追加の雷槍を取ってきます』
作戦立案は自分の役割ではないから、エルヴィンやハンジのように、即座に状況に応じた作戦を立てられる自信がない。
でも今はそんなことを言ってる場合じゃない。この作戦が無理ならまた次を考えればいい。エルヴィンはいつもそうしてる。
予備の雷槍を置いてある近くの民家に着いた次の瞬間…
空が眩しく光った。
その直後、爆風と熱風が押し寄せてきて身体が吹き飛ばされる。
どれだけ飛ばされたのかわからない。地面に強く叩きつけられ口から血が吐き出た。
身体が動かない。息ができない。痛みも感じない。ただ頭から血が流れていくのだけがわかる。
あ……ダメだ…
…これは……死ぬ……
遠のいていく意識の中、脳内に過去の情景が次々と流れ込んでくる。
走馬灯だ。
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わたがし(プロフ) - レナさん» ご指摘ありがとうございます!原作第106話「義勇兵」にて、マーレの兵士が『穢れた血』と表現していましたので、それをそのまま使用しました。紛らわしくて申し訳ありません。『島の悪魔』の方がわかりやすかったですね(汗) (12月7日 12時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - すごく面白いです!訂正をしていいのか分かりませんが、85話の話で出てくる穢れた血ではなく、島の悪魔なのではないでしょうか? (12月7日 9時) (レス) @page41 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - 琴さん» 最高だなんて嬉しいお言葉、ありがとうございます!不定期な更新ですが、今後ともよろしくお願いします! (11月27日 14時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - もう最高に面白いです!更新頑張ってください! (11月26日 10時) (レス) @page33 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
わたがし(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます!まだまだ続きますので、今後も楽しんでいってください! (11月20日 17時) (レス) id: 299a057106 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わたがし | 作成日時:2023年11月2日 12時