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私たちはようやく受験から解放された。


慎太郎は余裕そうだったけど、
私もなんとか春から彼と同じ大学に通える。




お祝いしようぜ、
そう言ってちょこちょこ家に様子を見に来ては、
家にこもる私をいろんなとこへ引っ張り出してくれたね。



何度も何度もだめになる私を

それでも見捨てないで引っ張り上げてくれて。



あのまま腐らずにいられたのは間違いなく慎太郎のおかげだよ。





だけどさ。

本当だったら先生にも伝えたかったな、なんて…



だめだね。もうぐらぐらして。




固く閉じていたかった扉を


私の弱い心は簡単に開けてしまいそうになるんだ。






卒業式では、
満開の桜やクラスのみんなに囲まれる北斗先生を少し遠くから眺めて。


何かを探して辺りを見回した北斗先生と
うっかり一瞬だけ合いそうになった目を、慌てて後ろ向いて逸らした。




慎「本当にいいの?後悔するよ。」

『…そんな資格ない。』



なんとなく背中に視線が当たる気がしたけど、
そんなのきっと私の自意識過剰。



こんな目に遭わせて、
許してもらえるはずなんてないんだ。



いや、もしかしたら恨まれているからこその視線なのかもしれない。

それは当然のことで、
その報いを受ける覚悟はある。


でも、

眩しいくらいに優しいあの北斗先生に
そんな感情を持たせてしまったなら、

私は尚更私を許せない。




慎「お前がそれでいいなら、何も言わねぇけど…」




卒業祝いに焼き肉行こうぜ。
一生懸命私を励ましてくれる慎太郎に手を引かれて、



私は先生と一言も交わすことなく

この学校卒業した。

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設定タグ:松村北斗 , SixTONES   
作品ジャンル:恋愛
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ぽちゃっこ - バランス崩してベットから倒れそうになった不意打ちはめっちゃエロくて心臓ばくばくでした//// (2019年10月14日 21時) (レス) id: 377305f477 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - ぽちゃっこさん» お互いに好きなのを我慢したり、周りの手を借りながら結ばれていくのを書くのは自分としても楽しかったのでこんなに嬉しいコメントをいただけて幸せですー!このお話を最後まで楽しんで下さってありがとうございました! (2019年10月14日 20時) (レス) id: f953e13246 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃっこ - 再開した時ついつい私も飛び跳ねってしまいました…/////本当によかったよかった〜!!!この小説の世界の中ですが…おめでとう〜!!!お幸せにー!!!って叫びたいぐらいほんとに最高ですよ!!!先生と生徒の禁断の恋は甘酸っぱくて、大好き (2019年10月13日 23時) (レス) id: 377305f477 (このIDを非表示/違反報告)
ぽちゃっこ - 担任の先生今からでもいいから北斗くんになってほしい…//////とか思っちゃいました笑笑(ahoアホな私)北斗くんのちょっとエロな部分も恥じらいと意地っ張りなところが可愛いくて…最後ほんとにスッキリしました!!! (2019年10月13日 23時) (レス) id: 377305f477 (このIDを非表示/違反報告)
紫央(プロフ) - 綾鷹さん» なるほど、ぜひ覗かせて頂きますね! (2019年1月22日 22時) (レス) id: 18d2042c72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綾鷹 | 作成日時:2019年1月9日 5時

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