きっと誰もが英雄 3 (ページ12)

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のろいのちぎりページ12

心拍に合わせて流れを作る血が、徐々に死へと近づいて言っているのだと思えて仕方がなかった

駄々こねたって仕方ないのに、痛いのも苦しいのも、死ぬのも全部が嫌で

でもきっと、それももう終わるから

今できる精一杯で

君の記憶に少しでも残ってくれたならば

それほどまでに嬉しいことはない

「ぁ、のね？わたしの、こと、すこしでいいから、おぼえててね」
『……は、？…何言って』

「……っ！！あんた、あたま、いいんだからさぁ！わかるっ、でしょ？！」

訳のわからない涙がぼろぼろ溢れて視界が歪む

「だれよりも、ずっとずうっと、だいすきだからぁっ！！」

全てをわかってくれてるとは思ってない

それでも、生きててよかったって、初めて思えた人だから

心から尊敬の意を

「ありがとう」

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