【w.r.w.r.d!】どうやら彼の愛は重そうです

236 ページ36

身を引く私に馬乗る彼は「ん」と自分の首筋を指さした

顔が熱い
目の前にある白い肌に心底嫉妬する



なんでこの人こんなにイケメンなの？





解放してくれなさそうな彼は「可愛い」と言いつつも私の唇に指を添える

ふにふにと鬱さんの親指が何度か唇を触ってきて
無意識に歯を食いしばる私



『鬱さ「あーんして」んぐっ…！？』



止めようと思った口を開けば、待ってましたと言わんばかりに指が突っ込まれる

驚いて彼を見るが
「ちっちゃい口やなぁ」
と愛おしそうな顔をしていて



卑猥な音と私の頼りない声が部屋に響く

まずい、このままだと舌が取られそうだ




『う、つ…しゃ……っちょ、わかっら…からっ！！』
「ん？」




私の口の中にいた指が出され、自分の涎が彼の指についてるのを見て『ヒィ！！？』と顔色を変え声をあげた


慌てて近くにあったティッシュで拭き、ほっと息を着く

「あー……」
と残念がる彼の胸を軽く叩けば、手首を掴まれ



ニコニコする彼を見てさらに顔が赤くなる




「Aちゃん、はいどーぞ」




私の手首を引っ張ってから自分の首元に近付け、彼は自分の両腕を広げた



こんな時の鬱さんはブレない折れない……
やるしかないのか…

覚悟を決め、震える手で彼の肩に手を乗せ

足を踏まないように位置を取り、首筋に顔を近づけた





……いや、本当にいいのか私！？

237→←235

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す